電気ノート

エアコンの除湿の歴史(44)

梅雨になると、エアコンの除湿運転をする事が多くなりますが、
除湿の方法は、ご存知ですか。

エアコンの除湿は、
基本的には、冷房運転をして除湿を行います。

空気中に含まれている水分が、
熱交換器を通る時に、凝縮されて水になり、
この水を、室外に排出して、
湿気を取っていくのが除湿運転です。


初めの頃の、除湿運転は、
マイコンの制御によって冷房能力を抑え、
また、室内機の風量を少なくしていたのですが、
どうしても冷房運転をするため、
室内温度はどうしても下がってしまいました。


次に、どうしても室温が下がる点を改善して、
「ヒーターを使用した除湿運転」を行うエアコンが作られました。

冷房運転を行って除湿された空気を、
内蔵したヒーターによって加熱し温める事にしました。

室内を冷やさずに除湿できるのですが、
ヒーターを使う事で、消費電力が上がってしまう
難点が出てきました。


そして、最近では、「再熱方式」というのが出来ました。

冷却器で湿気を取り除いた冷風と、
通常室外機から捨てていた熱を再利用して暖めた空気を
ミックスして部屋に送ります。
(冷房運転をすると、室外機からは暖気が出ますからね。)

この、「再熱方式」のおかげで、
室温を下げずに除湿ができ、
ヒーターを使用していない分、消費電力がかからない。
そして、とっても健康的に除湿が行われるようになりました。

この方式が現在の省エネ主力機種では
多く採用されるようになっています。


エアコンの除湿にも、いろいろ歴史があったわけです。



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